◯主催/シマノ
◯後援/長崎県五島市、五島市観光協会

◯大会結果
優勝 友松信彦 選手
2位 谷本鋼紀 選手
3位 幸喜一樹 選手
11月19日(土)、20日(日)の2日にわたって、長崎県五島列島福江島を会場に「第36回 シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権 全国大会」が開催された。
全国各地で行われた地区大会とセミファイナル大会を勝ち上がった選手にシード選手を含めた24選手が五島列島に集まり、釣技を競い合った。
勝敗は予選リーグ、決勝戦ともにグレ5匹までの総重量で決まる。
予選リーグはマンツーマン形式で4試合行い、勝ちポイントの合計上位2選手が決勝戦へ駒を進める。勝ちポイントが同じ場合、対戦相手との重量差で順位が決定する。
また、今回からは『フィッシュバッカン』の中にはグレを5匹までしか入れることができない「5匹バッグリミット」という新ルールが採用された。6匹目以降は、それまでに釣ったグレと入れ替えることでフィッシュバッカンにキープすることが可能。
予選リーグ
初日は予選リーグ3試合、2日目は予選リーグの4試合目と決勝戦が行われた。
初日に3連勝できるかが決勝進出への重要なポイントとなるため、第1試合から接戦、熱戦が繰り広げられた。初日を終えて全勝したのは谷本鋼紀選手、友松信彦選手、祖母井隆二選手の3名。
2日目の第4試合を終えて予選リーグを全勝して決勝へと勝ち進んだのは、初出場の谷本鋼紀選手(予選1位)と前回、前々回優勝の友松信彦選手(予選2位)だった。
友松選手は3連覇がかっているだけでなく、16まで伸ばしてきたジャパンカップ連勝記録(予選リーグ、決勝)の更新もかかっている。一方の谷本選手も初出場ながら全勝で予選1位通過した実力者。そのまま一気に栄冠を手にするのか、注目の決勝戦がスタートした。

4試合目まで白熱の戦い。写真は谷本鋼紀選手と髙橋鯛企選手



決勝戦

決勝戦は前後半50分でハーフタイムは5分。前後半で釣り座を交代する。まずは海に向かって右に谷本選手、左に友松選手が入り、少し風のあるなか試合開始。
先制したのは谷本選手だったが、友松選手もすぐさま追い上げていく。釣り合いの展開が予想されるなか、突如の波で谷本選手のバッカンに大量の海水が入るというアクシデントが発生。
谷本選手が立て直している間に友松選手が良型も釣り上げてリード。友松選手は前半だけでリミットの5匹を達成し、ここからはいかに良型を入れ替えていけるかがポイントとなる。


後半に入ると谷本選手がじわじわと追い上げてきた。友松選手の釣り座周りは潮の流れが安定しないようで、釣れそうな所へ仕掛けを流し込むために遠投したり、仕掛けを投げる場所を変えながら釣っていく。そしてうまく潮の変化をつかんで50㎝クラスのグレを引き出すことに成功。すばやく自己検量してグレを入れ替える。
谷本選手も後半の半ばでリミットの5匹を達成。あとは入れ替えだが、良型を追加できないままに試合終了。
検量の結果、優勝は5匹で6㎏超えをマークした友松選手! 3連覇(優勝は4度目)と同時に連勝も17まで伸ばした。


「ここにやってくる選手は誰もがトップクラス。そのなかで勝てたことはとてもうれしいですね! 今回からルールが少し変更になったので、勝つためにはできるだけ大きなグレを5匹そろえること、ミスをしないこと、ムダをなくすことをテーマに普段も釣りをしてきました」(友松選手)
決勝で良型をそろえることができたのはタナだと友松選手。予選を通じていつもの五島よりも浅いタナで食うと判断して、通常は8m程度のタナまで狙っていくのを、6m前後までに絞って釣っていたという。それがうまくハマってくれたとのこと。
「全体を通して振り返ると、今大会のターニングポイントは予選の2試合目でした。対戦相手に良型グレを釣られ、こちらはそれよりも小さめのグレが入れ食いになりました。諦めないで、グレの入れ替えを丁寧に行って180g差で勝利できたんです。この勝ちがその後の試合をやりやすくさせてくれましたね」(友松選手)
今大会での友松選手の釣りには隙が一切なかった。勝つために最大限できることをやる。そのなかでミスやムダをなくす。日ごろの積み重ねが、ジャパンカップ3連覇達成につながったのだろう。

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