キング・南の釣り歩記/南国高知でチヌを攻略

投稿者
フカセ倶楽部編集部

フカセ倶楽部編集部スタッフです。大会リポートについては大会関係者から送られたものを「フカセ倶楽部編集部」として掲載していることもあります(※本文最後に報告者を記載)。

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南 康史(みなみ やすし)

G杯チヌV4、マルキユーカップチヌ優勝など、数々の大会で上位入賞を果たすフカセ釣りのエキスパート。がまかつ・サンライン・マルキユーフィールドテスター、GFG所属、club G’s会長

3月上旬、陸の上では春がすぐそこまで近づくなか、水の中は水温が低くチヌの活性もいまひとつ……。そこでキングは南へ足を延ばすことに。「土佐は南国じゃけ〜、瀬戸内とは違いますよ。サクっと決めちゃいましょう」。『がま磯 アルデナ』の新号数を手にして、意気揚々と釣り場へ向かった

レジャーフィッシング2019年5月号に掲載したものです。

潮が悪いなかでもチヌを連発!

岡山県から高速道路を利用して2時間弱、日の出前の6時頃に高知県の「須崎市観光漁業センター」に到着した。この日は湾の外でウネリが残っていたので湾内で竿を出すことに。

ポイントは渡船で港を出て5分ほどの場所に位置する「角谷オオバエ」。

「角谷オオバエ」高知県須崎市沖。須崎湾の奥に位置する北向きの釣り座。正面に陸地(須崎市街)が広がり、奥から川の水が流れ込んでくる

磯に上がるとキングは準備してきたマキエを投入してから仕掛けをセットし始めた。

「ちょっと潮が悪い。この状況はあまり期待できないですよ。潮が変わってからが本番ですね」

と教えてくれた。

このポイントの過去実績では沖へ潮が動くときにチヌの食いが立つのだが、この時の潮は釣り座に当たってきていたからだ。

背中から太陽の光が差し込み、空には雲がまばらに広がる。湾の外は荒れているとのことだが、湾内は穏やかで釣りをするにはいいコンディションだ。

「朝から暑いぐらい。あんまり着込んでいると熱中症になるから注意しないと」とキング。

ハリにオキアミを付けて投入した1投目、いきなりウキにアタリが出た。

「これはフグでしょうか。まあエサ盗りでしょうね」

という言葉のとおり、釣れたのは今日はエサ盗りとなるグレだった。そこで、仕掛けの投入点を変えたり練りエサを付けたりしてチヌに照準を絞る。

グレをもつ南康史

最初にヒットしたのはグレ。ここから練りエサを使って底狙いにシフト。この日はオキアミを使うと高確率でグレが釣れた

結果は30分ほどで出た。底に練りエサを這わせると次々とチヌがアタる展開に突入した。

サイズは30〜40㎝ほどとまずまず。

「体格がよくてパワフルなチヌですね。潮的にはあんまりよくありませんが、どの魚もサシエを丸呑みしています。これはかなり活性が高いです」

と上機嫌のキング。

「もうワンランク上の大型が釣りたいですね」と闘志をみせる。

チヌを釣った南さん

チヌは体高が高くてコンディションのよい個体が多かった

チヌが釣れている間もキングはさまざまなポイントを探り、時にはサシエをオキアミに戻すなどしてさらなる大型を狙う。

潮の流れは刻一刻と変わり、マキエやサシエの投入点が少し変わるだけで結果は違ってくる。そんななか、怒涛の勢いでチヌを釣り上げていく。

釣り始めてから2時間足らず、悪い潮を物ともしない圧巻の釣りが続いた。

強風と2枚潮でもチヌを追加

10時ごろに弁当船が到着。休憩がてらに早い昼食をとってから第2ラウンドがスタート! 

キングは磯替わりも検討したが渡船スタッフからこのポイントをオススメされたので、そのまま釣り続けることに。すると、朝のうちは穏やかだった状況が一変し、正面から強い北風が吹いてきた。

嵐を呼ぶ男キングらしい展開だが、この状況に動じることなくキングは釣果を積み重ねた。

正面からの強風と川から流れ出る水に押され、潮は釣り座へ当たってくる。その上潮を突破するため、ウキの上に3B〜4Bのガン玉を付けて強制的にウキごと沈めていく。

上潮をかわせば潮は緩やかに流れており、その層で仕掛けを沈めて底でエサをあさるチヌを仕留めていった。

南ウキの上のガン玉

ウキは体積のある『MINAMIチヌスペシャル』0号。普段はウキを沈めない釣りを基本とするキングだが、向かい風と2枚潮がキツかったので、ウキの上にガン玉をセット。ガン玉がウキ止めの代わりになり、ウキごと仕掛けを沈めてくれる

仕掛けを投入するのは25〜30m沖。きつい向かい風が吹きつける難しい状況にもかかわらず、操作性に優れた竿とラインを巧みに扱い、抜群の釣技で本命を釣り上げる。

魚がヒットしたときはしっかり竿を立て、やんわりといなして静かにやり取りをおこなう。強引に寄せるのではなく、胴調子のメリットを存分に生かしながら、魚を怒らせることなく、その抵抗力をそぎ落としていく。

魚は足元に浮き上がり、これを玉網で優しくすくいあげる。そんなシーンが何度も繰り返された。

キング 南さんの投入

仕掛けを投入するのは25〜30mほど沖。竿をしならせて重量のあるウキを送り込む

キング 南さんのやり取り

パワフルに走るチヌに対して竿を立てて対応。竿の弾力でチヌの動きをやんわりと封じ込める

「狙いは50オーバー。このポイントは十分に可能性がありますよ」

と自分を鼓舞するキングの竿が大きな弧を描いた。「キィーン」と糸なりがして大物を予感させる。

「これは今日イチ」と口にするキングのやり取りに乱れはないが、竿がフッと戻ってハリが外れた。

朝のうちはエサを丸のみして竿をひったくることもあったが、その後はチヌの食いが渋くなってハリ掛かりも浅かった。

結果として狙っていた50㎝オーバーは出なかったが、条件の悪いなかでも軽々と2ケタオーバーをクリアして、キングは釣り場を後にした。

足場が高い釣り座から玉網を伸ばしてチヌをすくうキング

潮が引いた時は磯際に降りて竿を振った

キングのタックル

キングの使用した仕掛け

竿は『がま磯 アルデナ』0号を使用した。魚が掛かれば竿全体が曲がり、タメが効くのでチヌを暴れさせずに浮かせることが可能 。がまかつ『がま磯 たもの柄スペシャル GPR-Ⅱ』。

竿は『がま磯 アルデナ』0号を使用した。魚が掛かれば竿全体が曲がり、タメが効くのでチヌを暴れさせずに浮かせることが可能 。がまかつ『がま磯 たもの柄スペシャル GPR-Ⅱ』。

キングのエサ(マキエ&サシエ)

マキエは『チヌパワーVSP』『チヌパワー激重』『瀬戸内チヌ』『チヌパワームギスペシャル』各1袋にオキアミ3kg×2袋を混ぜ合わせたものを使用した

サシエは『くわせオキアミスーパーハード(BIG L)』と『くわせオキアミ食い込みイエロー』のオキアミ2種。練りエサは、『エサ持ちイエロー』『荒食いブラウン』『高集魚レッド』の3種類を用意した。この日はオキアミを使用するとすぐにグレが食ってきたので練りエサをメインに使ってチヌを狙った。

「いつもなら、エサ盗りがきつくてもポイントを変えるとオキアミでチヌを食わせられるんですが、今日はまったくダメでした。その代わり練りエサが活躍してくれました」とキング

利用渡船/須崎市観光漁業センター

須崎市観光漁業センター

磯渡しの料金:

 大人1名4,000円

 子供1名3,500円(中学生まで)

磯渡しは予約不要。受付で名前と連絡先を書いて料金を先払いする。夏場は早朝5時、冬場は早朝6時から出港可能。船はすぐそばの港に迎えにくる